復讐寮~罰ゲーム~
☆☆☆

それは翌日の学校内での出来事だった。


亜沙美と2人でファッション雑誌を広げて読んでいた時、男子たちの話声が聞こえて来た。


「部屋に置いておいたはずのCDが無くなったんだよなぁ。お前、勝手に持って行ったりしてないよな?」


「人のCD勝手に持っていくわけないだろ。でも、そう言えば俺も一週間前に漫画本が無くなって、まだ出て来てないんだよ」


「まじで? そろそろ先生に言った方がいいんじゃないのか? もしかしたら、盗まれたのかもしれないし」


「でもなぁ、漫画一冊で大げさだろ? CDの方が高価なんだから、お前は相談すればいいと思うけど」


そんな会話に耳を傾けながら、あたしは雑誌のページをめくる。


「寮内で盗みとかあったら最悪だよねぇ。犯人は内部者の可能性大じゃん」


亜沙美はため息交じりに言った。


「そうだよねぇ。でも部屋に鍵をかけておけばいいだけのことでしょ?」


「そうだけど、トイレに行く程度だったら開けっ放しにしない?」
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