泣いた、緋鬼
「本ッッッッ当すいません‼総長」

「うるせぇ、平気だっつってんだろ。騒ぐな」

平日の昼。




本来なら高校生である俺は学校に行ってなきゃいけないんだが――――。




「俺が鳳凰(ほうおう)のやつらに捕まっちゃったから…、総長に怪我を負わせて――――!」




族の仲間であるこいつ―――左藤慶太(さとう けいた)がこの町にもう一つ存在する暴走族で俺たちと争ってる鳳凰のやつらに捕まったと聞いて、学校すっぽかして助けに行ったわけだ。




だけど―――、




「―――っ!……いてぇ」



俺一人で乗り込んだが為に、多少の怪我を負ってしまった。

「鳳凰のやつら、ナイフまで持ち出してくるなんて……、許せないっす!」
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