泣いた、緋鬼
「まあ、良いけど。集まりにはちゃんと来てね?今日は大事な会議があるんだから」

フッと将太の瞳の色が暗くなる。

俺にも、事の重大さが伝わってくる。



「――ああ、分かってる。七時までに行くよ」



俺が言うと、将太は信じられない、という顔をした。

「何いってるの?そんな悠長なことしてられないでしょ。自分が総長だって分かってるの?」

いつもはニコニコとしている将太が、顔をひきつらせて静かに怒る。

将太の言う通りだ。

悠長になんてしてられない。

ここ最近、[鳳凰]が力を増している。

あいつらは俺が二年前に潰したはずだが、コッソリと仲間を集め、俺らと張り合えるくらいに強くなり、その自信からか、[鳳凰]に被害を受けた俺の仲間も増えている。
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