私の彼はボランティア部の部長!!
献血の課題は、十代から三十代の若い世代の献血協力者数が減っていること。このままではいつか輸血ができなくなるかもしれない。

都道府県で見てみると、北海道が一番献血率が高い。逆にあたしの住んでる三重県は最下位に近い。かなりショック……。

少しでも理解してもらうため、あたしは頑張ることにした。



「ごめんな、頼んじゃって。やっぱり部長の僕がやるべきやろか」

帰り道、聖夜くんがあたしに話しかける。あたしは「大丈夫やよ!」と笑った。

「いまし、(ついさっき)あたしがやるって決まったやんか。それにあたしもしてみたいし……」

あたしは青空を見上げながら呟く。太陽が眩しい。

「あたし、献血をしたいけどできやんの」

あたしは聖夜くんに話すことにした。何となく話したくなったから。思い立ったが吉日!

「何で?」

聖夜くんがあたしを見つめる。あたしは躊躇うことなく言った。

「あたし、小さい頃に交通事故に遭ったんや。友達の家から帰る途中に……。時間を忘れてしまって気がついたら辺りは暗くなっていた。急いで帰っている途中に車にはねられて、大怪我をした。その時に輸血をしたからあたしは助かったんや」
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