私の彼はボランティア部の部長！！

スピーチは数人の学生が行う。あたしの番が少しずつ近づいてきた。

ステージに立ち、前を見る。自分自身が予想しているよりも人が集まっていた。

あたしは息を吸い、スピーチを始めた。

「私の体には、何人もの人の血が流れています。私は幼い頃に交通事故にあい、輸血を受けました。献血をしてくれる人がいなかったら、私は今ここにいなかったと思います。献血は、命のバトンリレーです。自分の血が必ず誰かを救います。血液を人の手で作り出すことはできません。だからこそ、多くの人に血を分けてほしいと思っています。輸血を必要としている人は、今こうしている間にも現れるかもしれません。私は輸血を受けたので、献血をすることはできません。私にできることは、こうしてみなさんに献血をしてほしいと言うことです。どうか、献血にご協力お願いします！」

大きな拍手を送られ、あたしは照れながらステージを降りる。すぐに聖夜くんが「お疲れ」と駆け寄ってきた。