私の彼はボランティア部の部長！！
聖夜くんがそう言った刹那、部室中が一気に騒がしくなる。今までこんなことを頼まれたことは一度もない。あたしも驚いた。

「静かにしてください！！」

聖夜くんがそう言い、部室は一旦静かになる。そして早速スピーチをする人を決め始めた。

「私、あがり症だし無理〜……」

「ダルい」

「そんなの無理です！！」

みんなやりたくなさそうだ。聖夜くんは困った表情。あたしはゆっくり手をあげる。

「あたしがやるわ」

あたしは、献血を広めることしかできない。自分が誰かに血をあげることはできないのだ。ならば自分のできることをやろう。

「ありがとう！それじゃあ四葉にお願いする」

聖夜くんやみんなは、安心したような顔であたしに拍手をする。スピーチがうまくいくかどうかはわからない。それでも、やってみたいと何故か思った。

献血とは、病気の治療や手術などで輸血を必要としている人のために無償で自分の血をあげること。

血液は、人の手で今は作ることができない。それでも、一日に三千人ほどが輸血を受けている。
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