敏腕社長は哀しき音色に恋をする 【番外編 完】
なんとか帰り支度をすませ、柿本さんに挨拶をしようとしていた時、ちょうど控室に柿本さんがやってきた。
「神崎さん、お疲れさま。今夜の演奏もまた素晴らしかったです」
「ありがとうございます」
「今夜なんだけどね、神崎さんと話がしたいって言うお客様がいらっしゃって……もちろん、お断りしたんですけどね」
「いつもすみません」
「いいえ、そんなことはかまわないです。
それより、その方の名刺を預かったんですけど、須藤コーポレーションって、神崎さんの勤め先じゃなかったかな?」
「はい、そうです」
「社長の須藤恭介さんが、君と話をしたいって声をかけてきたんです。一応、神崎さんと関わりのある人だから伝えておくね」
やっぱり社長で間違いなかったんだ。
ご年配の方と一緒のようだったから、接待だったのかもしれない。
「神崎さん、お疲れさま。今夜の演奏もまた素晴らしかったです」
「ありがとうございます」
「今夜なんだけどね、神崎さんと話がしたいって言うお客様がいらっしゃって……もちろん、お断りしたんですけどね」
「いつもすみません」
「いいえ、そんなことはかまわないです。
それより、その方の名刺を預かったんですけど、須藤コーポレーションって、神崎さんの勤め先じゃなかったかな?」
「はい、そうです」
「社長の須藤恭介さんが、君と話をしたいって声をかけてきたんです。一応、神崎さんと関わりのある人だから伝えておくね」
やっぱり社長で間違いなかったんだ。
ご年配の方と一緒のようだったから、接待だったのかもしれない。