敏腕社長は哀しき音色に恋をする 【番外編 完】

「先生……」

「そのために、あなたはこのスタジオの練習室を自由に使っていい。私のレッスンも、希望するならつけます」

「ありがとうございます。でも、私なんかにそこまでしていただくのは申しわけなくて……」

「神崎さんだからですよ。私はあなたの才能に惚れ込んでいる。あなたのピアノの大ファンなんだよ。だから、何も遠慮することはない。
それにね、神崎さんはたまに自主練習をしている生徒さんにアドバイスをしてくれるよね？それもまた好評なんです」

「私がアドバイスをするなんて、おこがましいのですが、、」

「私が生徒に、機会があれば神崎さんに助言を求めて良いと話してるから、大丈夫です」

「ですが……」

「反論はいりませんよ。あなたのアドバイスは私とは全く別の視点ですから。
神崎さんさえよければ、いつでもここの講師になって欲しいと思ってますよ」