敏腕社長は哀しき音色に恋をする 【番外編 完】
無事に演奏を終えて退席する。
控えめに店内を見渡すと、やっぱり社長がいた。
入ってきた時は、客席を見ないようにしてたから気がつかなかったけど、入退席する際、社長の真横を通ることになっている。
これも店内のレイアウトを変更したせい。
見なきゃよかったかも……
騒ぎ出そうとする心臓を無理矢理落ち着かせながら歩き出した。
社長の真横を通り過ぎようとしたその時、バランスを崩してよろめいてしまった。
しまった……
その瞬間、さっと伸ばされた社長の腕に抱きとめられた。
「大丈夫ですか?」
「は、はい。すみません」
遠慮がちに顔を上げて謝罪をすると、社長は目を見開いて驚いた顔をしていた。
「神崎さん?」
えっ……
「すみませんでした」
私は足早にその場を後にした。
控えめに店内を見渡すと、やっぱり社長がいた。
入ってきた時は、客席を見ないようにしてたから気がつかなかったけど、入退席する際、社長の真横を通ることになっている。
これも店内のレイアウトを変更したせい。
見なきゃよかったかも……
騒ぎ出そうとする心臓を無理矢理落ち着かせながら歩き出した。
社長の真横を通り過ぎようとしたその時、バランスを崩してよろめいてしまった。
しまった……
その瞬間、さっと伸ばされた社長の腕に抱きとめられた。
「大丈夫ですか?」
「は、はい。すみません」
遠慮がちに顔を上げて謝罪をすると、社長は目を見開いて驚いた顔をしていた。
「神崎さん?」
えっ……
「すみませんでした」
私は足早にその場を後にした。