敏腕社長は哀しき音色に恋をする 【番外編 完】
Side 恭介
先日、取引先の田中社長のお誘いを受けて、やどり木というバーへ行った。
「ここの雰囲気が好きでね。それに、ピアノの生演奏を聴けるんだ。
少し前にピアニストが変わったんだが、これがまた若くて美しい人なんだよ。
この人の演奏がまた素晴らしくて。一度君に聴かせたかったんだよ」
父親の代から付き合いのある田中さんは、代替わりして自分が社長になってからも本当によくしてくれる。
いろいろな人と繋いでくれたり、こうして飲みに連れ出してくれたり。
「田中さんがそこまでおっしゃるなら、楽しみですね。プロを目指すようなレベルではないですが、僕も幼少期から長くピアノを習っていたので」
「期待は裏切らないよ」
そうして時間になると、パールがかったグレーのドレスを着た若い女性がピアノに向かって歩いてきた。
僕は彼女の姿を見た途端、目が離せなくなった。
「ここの雰囲気が好きでね。それに、ピアノの生演奏を聴けるんだ。
少し前にピアニストが変わったんだが、これがまた若くて美しい人なんだよ。
この人の演奏がまた素晴らしくて。一度君に聴かせたかったんだよ」
父親の代から付き合いのある田中さんは、代替わりして自分が社長になってからも本当によくしてくれる。
いろいろな人と繋いでくれたり、こうして飲みに連れ出してくれたり。
「田中さんがそこまでおっしゃるなら、楽しみですね。プロを目指すようなレベルではないですが、僕も幼少期から長くピアノを習っていたので」
「期待は裏切らないよ」
そうして時間になると、パールがかったグレーのドレスを着た若い女性がピアノに向かって歩いてきた。
僕は彼女の姿を見た途端、目が離せなくなった。