敏腕社長は哀しき音色に恋をする 【番外編 完】
社長はタクシーを呼ぶと、まず私の家に向かった。
必要な荷物を手早く詰めると、そのまま社長のご自宅に向かった。
その途中で、食事をテイクアウトした。



「こ、ここですか?」

タクシーは、会社からほど近い高層マンションの立ち並ぶエリアで止まった。

「さあ、入りますよ」

こんな所、入っていいんだろうか、、
うろたえつつも促されるままエントランスに足を踏み入れると、コンシェルジュがいた。

「須藤様、おかえりなさいませ」

「ああ。林さん、こちら神崎さんです。しばらくうちに滞在するのでよろしくお願いします」

「神崎様ですね。
私コンシェルジュの林と申します。
ご用がありましたら、なんでもお申し付けください」

「よ、よろしくお願いします」

まるで、高級ホテルのような内装と、初めて見たコンシェルジュに戸惑っていると、社長に手を引かれた。
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