敏腕社長は哀しき音色に恋をする 【番外編 完】
退席後、着替えを済ませて恭介さんの元へ向かった。
私の気持ちを伝えるために。
「お待たせしま……「ちょっと待って、華。僕に言わせて。
神崎華さん、僕と付き合ってください」
私の言葉を遮って、恭介さんが私の目を見つめて言った。
「はい」
「言っておくけど、結婚を前提にだから」
「け、結婚!?」
「当然だよ。あんな華の想いをいっぱい込めた〝愛の夢〟を贈ってくれたんだ。僕だって本気で応えたい。いいね、華」
「私でいいんですか?結婚となると、釣り合いが……」
「釣り合いとかそんなのは関係ない。
僕は華がいいんだよ。
華じゃなきゃだめなんだ」
「恭介さん……よろしくお願いします」
そう応えると、恭介さんに抱きしめられた。
「華、僕の想いを受け止めてくれてありがとう。
大好きだ」
「わ、私も大好きです」