real face
「ダメよ、サチ。もう帰らなきゃいけないの。ほらお父さんが待ってるから」
私が声をかけようか迷っていると
「俺たち次でいいですから、どうぞ乗ってください」
主任が入り口の方に近付いて、女の子とお母さんに言った。
私も係員のおじちゃんに話して、2人とも外に出してもらう。
「あ、ありがとうございます。サチ、お兄さんとお姉さんにお礼を言って」
「おにいちゃん、おねえちゃん、ありがとう!!」
さっきまで泣いていたカラスがもう笑っている。
ニコニコと嬉しそうにお母さんの手を引いて、空いているお馬さんに乗せてもらっている。
お陰さまで、私たちは次の順番のため、先頭に立って待つことになった。
「……なんか、張り切って並んでるみたいですね。私たち」
本当は、女の子に順番を譲ったら逃げるつもりなんだろうと思ってた。
だけど、主任はこうして私の隣で次の順番を待ってくれている。
「あの子『サチ』って呼ばれてたな。きっとアダ名は『サッチン』だな」
ぷっ!
「やだな主任。『サッちゃん』とかの方が可愛くないですか?」
お馬さんの上でキャッキャはしゃぐ『サッチン』を見ながら話していたら、直ぐに順番が回ってきた。
「主任、コッチコッチ!」
私が目をつけていた2人乗りができる馬へと誘導した。
先頭で待っていた甲斐があって、楽々ゲット!
主任に前に乗ってもらい、私がその後ろに乗る。
なんか、貴重な体験だ。
ゆっくりと上下しながらメリーゴーランドは回転する。
子供の頃にも乗ったことあるけど、今の方が何倍も楽しめていると思う。
それは、佐伯主任と一緒だから。
「なあ、蘭さん。恥ずかしくないのか?」
「あ、主任、耳が真っ赤ですよ」
「…………うるさい」
無理に付き合わせちゃったかな。
でも、こんな経験なかなかできないから、ちょっと嬉しい。
私が声をかけようか迷っていると
「俺たち次でいいですから、どうぞ乗ってください」
主任が入り口の方に近付いて、女の子とお母さんに言った。
私も係員のおじちゃんに話して、2人とも外に出してもらう。
「あ、ありがとうございます。サチ、お兄さんとお姉さんにお礼を言って」
「おにいちゃん、おねえちゃん、ありがとう!!」
さっきまで泣いていたカラスがもう笑っている。
ニコニコと嬉しそうにお母さんの手を引いて、空いているお馬さんに乗せてもらっている。
お陰さまで、私たちは次の順番のため、先頭に立って待つことになった。
「……なんか、張り切って並んでるみたいですね。私たち」
本当は、女の子に順番を譲ったら逃げるつもりなんだろうと思ってた。
だけど、主任はこうして私の隣で次の順番を待ってくれている。
「あの子『サチ』って呼ばれてたな。きっとアダ名は『サッチン』だな」
ぷっ!
「やだな主任。『サッちゃん』とかの方が可愛くないですか?」
お馬さんの上でキャッキャはしゃぐ『サッチン』を見ながら話していたら、直ぐに順番が回ってきた。
「主任、コッチコッチ!」
私が目をつけていた2人乗りができる馬へと誘導した。
先頭で待っていた甲斐があって、楽々ゲット!
主任に前に乗ってもらい、私がその後ろに乗る。
なんか、貴重な体験だ。
ゆっくりと上下しながらメリーゴーランドは回転する。
子供の頃にも乗ったことあるけど、今の方が何倍も楽しめていると思う。
それは、佐伯主任と一緒だから。
「なあ、蘭さん。恥ずかしくないのか?」
「あ、主任、耳が真っ赤ですよ」
「…………うるさい」
無理に付き合わせちゃったかな。
でも、こんな経験なかなかできないから、ちょっと嬉しい。