real face
第10話
Operation "M" ※佐伯翔真視点
──7月1日。
今日はノーザン申請日のため、俺と蘭さんはきっちり定時で退社した。
いつものように家まで送ろうとしたら、今日はシフト入っているから買い物して帰るという。
駅から最寄りのスーパーまで移動。
「主任も食べていきませんか?」
勿論、断る理由などない。
その言葉を待ってたくらいだからな。
「急にお邪魔していいのか?」
「みんなが『いつでも連れておいで』って言うから、今日もし主任の都合が良ければって話してたんです。だから多分待ち構えてると思いますよ」
そうか、受け入れてもらえてるんだな俺。
「デザートでも差し入れするかな」
今夜のメニューは
・チキンカレー
・きのこたっぷりコンソメスープ
・生野菜とゆでたまごのサラダ
俺がお土産に買って行った果物は食後のデザートに。
お土産って言えばお菓子くらいしか思いつかなかったけど、蘭さんがあんな絶品スイーツを作るのに、お菓子を買う必要ないだろ?
だけど"Many cakes"のケーキを俺が買ってやるという約束はまだ果たせていないから、いつか必ず買ってやると決めている。
それにしても今日のカレーも美味かった。
こうなったら蘭さんのシフトの時は毎回でも食べに来ようかと思ってしまう。
それか、今度はうちに作りにでも来てくれたらな……。
それが実現するのは、まだまだ先の話だろう、多分。
「突然お邪魔してしまい、申し訳ありません。どうもご馳走様でした」
「いいえ、遠慮せずまたいつでもいらしてね。佐伯さんが来てくれるとまひろが張り切って美味しいごはん作るから、私たちも大歓迎なのよ。……今度こっそりシフトのカレンダーでも作っておきますね」
「もう!何言ってんの、お母さん」
「是非、お願いします」
「ちょっと……主任まで!」
真っ赤になって怒り出す蘭さん、照れてるのか?
……可愛いな。
「じゃ、下まで送りますね。主任」
エレベーターを呼ぶためにボタンを押そうとする指を阻止するため、咄嗟に手首を掴んだ。
「主任、何してるんですか?」
今日はノーザン申請日のため、俺と蘭さんはきっちり定時で退社した。
いつものように家まで送ろうとしたら、今日はシフト入っているから買い物して帰るという。
駅から最寄りのスーパーまで移動。
「主任も食べていきませんか?」
勿論、断る理由などない。
その言葉を待ってたくらいだからな。
「急にお邪魔していいのか?」
「みんなが『いつでも連れておいで』って言うから、今日もし主任の都合が良ければって話してたんです。だから多分待ち構えてると思いますよ」
そうか、受け入れてもらえてるんだな俺。
「デザートでも差し入れするかな」
今夜のメニューは
・チキンカレー
・きのこたっぷりコンソメスープ
・生野菜とゆでたまごのサラダ
俺がお土産に買って行った果物は食後のデザートに。
お土産って言えばお菓子くらいしか思いつかなかったけど、蘭さんがあんな絶品スイーツを作るのに、お菓子を買う必要ないだろ?
だけど"Many cakes"のケーキを俺が買ってやるという約束はまだ果たせていないから、いつか必ず買ってやると決めている。
それにしても今日のカレーも美味かった。
こうなったら蘭さんのシフトの時は毎回でも食べに来ようかと思ってしまう。
それか、今度はうちに作りにでも来てくれたらな……。
それが実現するのは、まだまだ先の話だろう、多分。
「突然お邪魔してしまい、申し訳ありません。どうもご馳走様でした」
「いいえ、遠慮せずまたいつでもいらしてね。佐伯さんが来てくれるとまひろが張り切って美味しいごはん作るから、私たちも大歓迎なのよ。……今度こっそりシフトのカレンダーでも作っておきますね」
「もう!何言ってんの、お母さん」
「是非、お願いします」
「ちょっと……主任まで!」
真っ赤になって怒り出す蘭さん、照れてるのか?
……可愛いな。
「じゃ、下まで送りますね。主任」
エレベーターを呼ぶためにボタンを押そうとする指を阻止するため、咄嗟に手首を掴んだ。
「主任、何してるんですか?」