real face
なつみんbirthday
──5月1日。
今日はなつみんの誕生日。
みんなでお祝いしようと計画し、我が家でパーティーを開くことになった。
うちの家族はみんな、なつみんをよく知っている。
中学を卒業してから暫くの間は疎遠になっていたけど、同じ会社"シャイニング"に勤めるようになり、また昔のように距離がグッと近くなった。
一度閉ざしてしまった心の扉を、何度も何度もノックして開けさせようとしてくれた、なつみん。
私が素顔でいられるのは、家族やごく限られた親戚、そして…なつみん、この人たちの前だけ。
普段、仮面をつけて必死に闘っているからこそ、休息の時間も必要。
今日は思いっきり楽しく過ごすことで、大好きな親友であるなつみんの誕生日を祝いたい。
ただひとつ残念なのは、母がその中に居ないこと。
1週間の予定だった検査入院が、検査だけでなく治療が必要になったため1ヶ月に延期になったから…。
母の病院には午前中のうちに顔を出して、着替えなんかを届けた。
なつみんの誕生会をうちでやると報告すると
「お母さんも一緒にお祝いしたかったな!残念…。私からも『おめでとう』って言っておいてね、まひろ」
って、喜んでくれてた。
退院してからも、また遊びに来てくれるよ、なつみんなら。
だから、早くよくなって退院してね…お母さん。
──15:00。
「そろそろ来るわよ。準備いい?」
「なぁ姉貴。なつみんに彼氏ができたって本当か?」
「本当よ。だから今日、連れてくるって言ったでしょ」
「マジかよ…。なんかテンション上がらねえ…。どんなヤツか知らねえが俺は認めたくない」
「俺もだ。変なヤツ連れて来たらソッコー追い返してやる」
あーあ。
イチにぃお気の毒……。
「私は早く会ってみたいな~!なつみんにお似合いのカッコいい人だったらいいな」
あかりも新も信も、みんな大好きなんだもんね、なつみんが。
ピンポーン♪
「あたし、出る~!」
あかりが真っ先にインターホンに出て、オートロックを解除する。
「じゃみんなスタンバイ!静かにしてね!」
今日はなつみんの誕生日。
みんなでお祝いしようと計画し、我が家でパーティーを開くことになった。
うちの家族はみんな、なつみんをよく知っている。
中学を卒業してから暫くの間は疎遠になっていたけど、同じ会社"シャイニング"に勤めるようになり、また昔のように距離がグッと近くなった。
一度閉ざしてしまった心の扉を、何度も何度もノックして開けさせようとしてくれた、なつみん。
私が素顔でいられるのは、家族やごく限られた親戚、そして…なつみん、この人たちの前だけ。
普段、仮面をつけて必死に闘っているからこそ、休息の時間も必要。
今日は思いっきり楽しく過ごすことで、大好きな親友であるなつみんの誕生日を祝いたい。
ただひとつ残念なのは、母がその中に居ないこと。
1週間の予定だった検査入院が、検査だけでなく治療が必要になったため1ヶ月に延期になったから…。
母の病院には午前中のうちに顔を出して、着替えなんかを届けた。
なつみんの誕生会をうちでやると報告すると
「お母さんも一緒にお祝いしたかったな!残念…。私からも『おめでとう』って言っておいてね、まひろ」
って、喜んでくれてた。
退院してからも、また遊びに来てくれるよ、なつみんなら。
だから、早くよくなって退院してね…お母さん。
──15:00。
「そろそろ来るわよ。準備いい?」
「なぁ姉貴。なつみんに彼氏ができたって本当か?」
「本当よ。だから今日、連れてくるって言ったでしょ」
「マジかよ…。なんかテンション上がらねえ…。どんなヤツか知らねえが俺は認めたくない」
「俺もだ。変なヤツ連れて来たらソッコー追い返してやる」
あーあ。
イチにぃお気の毒……。
「私は早く会ってみたいな~!なつみんにお似合いのカッコいい人だったらいいな」
あかりも新も信も、みんな大好きなんだもんね、なつみんが。
ピンポーン♪
「あたし、出る~!」
あかりが真っ先にインターホンに出て、オートロックを解除する。
「じゃみんなスタンバイ!静かにしてね!」