real face
玄関のドアは少し開けといたから、廊下で耳を澄ませながら気配を探る。
あ、エレベーターの音と足音や話し声。
近付く気配……。
来た!
急いでリビングに引っ込み、静かに待つ。
「あれ、玄関開いてる。まひろん~?」
「いま、手が放せないの!玄関閉めて中まで勝手に入ってきて!」
リビングから呼び掛ける。
ガチャリ
玄関のドアが閉まる音。
「お邪魔しまーす」
遠慮がちな声と、歩いてくる2人の影が磨りガラスの向こうで揺れながらやって来る。
ガチャ
パン!!パパパパパン!!
「なつみん!!HappyBirthday!!」
「おめでと~!なつみ~ん!」
「お誕生日おめでとうっ!!」
「なつみん、ハピバ!!」
……サプライズなお出迎え!
「うわぁぁぁ~!ビックリした!!みんな……ありがとう!!」
良かった!成功だよね!
「お前ら……。せめて俺には言っといてくれよな、もう。心の準備が間に合わねぇ」
「あれ、イチにぃ!こっちがビックリしたぁ。なんでイチにぃが?」
あかりが目を丸くしてる。
「本当だ。イチにぃじゃねぇか。なんで?」
「え、そういうこと!?イチにぃが……?」
新も信も驚いてる、ふふふふふ。
「おい、まひろ!もしかしてまだ言ってなかったのか!?ちゃんと説明しとけよ!!」
「やーだ。自分でちゃんと報告しなよ。なつみんは人気者なんだからね。さ、始めるよ~。なつみんも、イチにぃも、座って座って!」
「なんだよイチにぃかよ…」
「マジかよイチにぃかよ…」
双子は揃ってふて腐れてる。
「わーい!なつみんとイチにぃ、お似合いだね!あかり嬉しい~。ねぇねぇ、どっちが告ったの?」
もう、あかりったら。
おませなんだから……。
「勿論、俺に決まってるだろ」
ドヤ顔だけど、耳が真っ赤なのが残念。
「なつみん、本当にイチにぃでいいのか?」
「よく考えた方がいいんじゃないか?」
双子はまだ文句言ってる。
「あのね、私ずっと一弥さんのことを見てきたんだ。片想いだと思ってたら、実は両想いだったって分かって嬉しかったの」
あ、エレベーターの音と足音や話し声。
近付く気配……。
来た!
急いでリビングに引っ込み、静かに待つ。
「あれ、玄関開いてる。まひろん~?」
「いま、手が放せないの!玄関閉めて中まで勝手に入ってきて!」
リビングから呼び掛ける。
ガチャリ
玄関のドアが閉まる音。
「お邪魔しまーす」
遠慮がちな声と、歩いてくる2人の影が磨りガラスの向こうで揺れながらやって来る。
ガチャ
パン!!パパパパパン!!
「なつみん!!HappyBirthday!!」
「おめでと~!なつみ~ん!」
「お誕生日おめでとうっ!!」
「なつみん、ハピバ!!」
……サプライズなお出迎え!
「うわぁぁぁ~!ビックリした!!みんな……ありがとう!!」
良かった!成功だよね!
「お前ら……。せめて俺には言っといてくれよな、もう。心の準備が間に合わねぇ」
「あれ、イチにぃ!こっちがビックリしたぁ。なんでイチにぃが?」
あかりが目を丸くしてる。
「本当だ。イチにぃじゃねぇか。なんで?」
「え、そういうこと!?イチにぃが……?」
新も信も驚いてる、ふふふふふ。
「おい、まひろ!もしかしてまだ言ってなかったのか!?ちゃんと説明しとけよ!!」
「やーだ。自分でちゃんと報告しなよ。なつみんは人気者なんだからね。さ、始めるよ~。なつみんも、イチにぃも、座って座って!」
「なんだよイチにぃかよ…」
「マジかよイチにぃかよ…」
双子は揃ってふて腐れてる。
「わーい!なつみんとイチにぃ、お似合いだね!あかり嬉しい~。ねぇねぇ、どっちが告ったの?」
もう、あかりったら。
おませなんだから……。
「勿論、俺に決まってるだろ」
ドヤ顔だけど、耳が真っ赤なのが残念。
「なつみん、本当にイチにぃでいいのか?」
「よく考えた方がいいんじゃないか?」
双子はまだ文句言ってる。
「あのね、私ずっと一弥さんのことを見てきたんだ。片想いだと思ってたら、実は両想いだったって分かって嬉しかったの」