real face
「あ、兄貴!誘導尋問かよ!きったねーなー。それとこれとは別問題だろ。あんな寒いところで耐えてきたんだぞ。温もりを求めちゃいけねぇのか?」
開き直ったな、修一。
「まひろに同じ事を言えるのか?寂しさを紛らすために、他の女と割り切った大人の関係を……」
「ちょっと待てよ。俺だけ責められてるけど、お前らはどうなんだよ」
「俺は、割り切った関係とか有り得ないな。お互いの気持ちを確認して、ちゃんと付き合い始めてからじゃないと、無理。誰でもいいって訳じゃないだろ。普通そうじゃないのか。なあ、翔」
「俺も同感だな。カラダだけの関係って虚しいだろ。好きなヤツがいるのに、他の女となんて考えられねぇな」
「男なんだから、理性が本能に負けることだってあるんじゃないか。なんでそんなにイイ奴を気取ってんだよ」
別にイイ奴でいるつもりなんてない。
ただ俺は、裏切ったり裏切られたりしたくないだけだ。
あんな思いをするのはもう、まっぴらだ。
「修一って実は孤独なんだな。心が渇ききってて可哀想になってきた。心もカラダも満たしてくれるようなイイ女を早く見つけろよ!」
「だから!俺にはまひろしかいないんだよ。俺を満たせるのは、まひろだけなんだ」
いいかげんなのか一途なのか……。
情緒不安定なんだな、修。
「じゃ、俺はそろそろ行くよ。予定が詰まってるからな。引き継ぎの間はいつも以上に忙しいけど、こっちに来るときは実家に泊まるから。兄貴もたまには実家に帰れよ。母さんが寂しがってたぞ」
「よく言うよ。俺が帰ろうとしたら大概家に居ないくせに」
「いつまでも彼女ができないって嘆いてた。早く孫の顔が見たいんだとさ」
俺も、父さんからよく言われる台詞だな。
どこの家も同じなんだな……。
放っといてくれよって感じだろうな、イチにぃもきっと。
「……彼女なら連れていくさ……そのうち」
心なしか、イチにぃの耳が赤くなっているような。
気のせいか?
「兄貴は本当に意気地無しだよな……ガッカリだ。まひろを奪われるとしたら、兄貴しかいないと思ってたのに。まあ、俺としてはライバルが消えて喜ぶべきなのか」
開き直ったな、修一。
「まひろに同じ事を言えるのか?寂しさを紛らすために、他の女と割り切った大人の関係を……」
「ちょっと待てよ。俺だけ責められてるけど、お前らはどうなんだよ」
「俺は、割り切った関係とか有り得ないな。お互いの気持ちを確認して、ちゃんと付き合い始めてからじゃないと、無理。誰でもいいって訳じゃないだろ。普通そうじゃないのか。なあ、翔」
「俺も同感だな。カラダだけの関係って虚しいだろ。好きなヤツがいるのに、他の女となんて考えられねぇな」
「男なんだから、理性が本能に負けることだってあるんじゃないか。なんでそんなにイイ奴を気取ってんだよ」
別にイイ奴でいるつもりなんてない。
ただ俺は、裏切ったり裏切られたりしたくないだけだ。
あんな思いをするのはもう、まっぴらだ。
「修一って実は孤独なんだな。心が渇ききってて可哀想になってきた。心もカラダも満たしてくれるようなイイ女を早く見つけろよ!」
「だから!俺にはまひろしかいないんだよ。俺を満たせるのは、まひろだけなんだ」
いいかげんなのか一途なのか……。
情緒不安定なんだな、修。
「じゃ、俺はそろそろ行くよ。予定が詰まってるからな。引き継ぎの間はいつも以上に忙しいけど、こっちに来るときは実家に泊まるから。兄貴もたまには実家に帰れよ。母さんが寂しがってたぞ」
「よく言うよ。俺が帰ろうとしたら大概家に居ないくせに」
「いつまでも彼女ができないって嘆いてた。早く孫の顔が見たいんだとさ」
俺も、父さんからよく言われる台詞だな。
どこの家も同じなんだな……。
放っといてくれよって感じだろうな、イチにぃもきっと。
「……彼女なら連れていくさ……そのうち」
心なしか、イチにぃの耳が赤くなっているような。
気のせいか?
「兄貴は本当に意気地無しだよな……ガッカリだ。まひろを奪われるとしたら、兄貴しかいないと思ってたのに。まあ、俺としてはライバルが消えて喜ぶべきなのか」