real face
車通りからは少し距離があるし、背を向けているから直接は見えないけど、時折車が走って通りすぎるのが分かる。
公園には人気もなく静かな空間が2人を包んでいた。
こういう時って何を話せばいいのだろう?
更に一口カフェオレを口に含むと、主任が私の方に視線を向けて口を開いた。
「……俺たちの今の関係、言ってみて」
……………え?
これって何の確認?
「簡単に言えば"上司と部下"ですよね?」
「………そっちじゃなくて」
そっちじゃないってことは……。
アッチってこと……?
私に言わせたいの?
「一応付き合ってるんですよね。恋人って関係になるんでしょうか?」
「じゃあ、蘭さんにとって俺は"上司であり彼氏"ってことになるよな」
上司であり、彼氏……?
「そうですね。そうなりますよね……」
上司であり彼氏なんて、響きがなんか大人な付き合いって感じ…。
「さっきから、他人事みたいな言い方だな。そんなんで他人から見て"恋人同士"に見えるのか、俺たち」
他人から見て……って?
ハッとして周りを見回そうかとしかけたけど、あからさまにキョロキョロしてはまずいかと思い止まる。
目だけ動かして、見える範囲に人がいないことを確認して安心した。
「もう!誰かから見られているのかと思ったじゃないですか!!」
「いつ見られるか分からないだろ。ところで……蘭さん」
言いながら、2人の間の距離をジワジワと縮めてくる主任。
「は、はい……?」
ちょっと近づいただけなのに、ドキドキが止まらなくなってきた。
明らかにさっきまでとは違う雰囲気を纏っている主任が、低い声で囁くように呟いた。
「あんまり男慣れしてないようだけど、男女交際の経験は?」
なっ!なに、突然!!
「ごっ……ご想像にお任せします」
顔が沸騰したように熱い。
もちろんそんなの有るわけないに決まっているけど……。
「そっか分かった。ということは、キスも未経験ってことになるのか」
公園には人気もなく静かな空間が2人を包んでいた。
こういう時って何を話せばいいのだろう?
更に一口カフェオレを口に含むと、主任が私の方に視線を向けて口を開いた。
「……俺たちの今の関係、言ってみて」
……………え?
これって何の確認?
「簡単に言えば"上司と部下"ですよね?」
「………そっちじゃなくて」
そっちじゃないってことは……。
アッチってこと……?
私に言わせたいの?
「一応付き合ってるんですよね。恋人って関係になるんでしょうか?」
「じゃあ、蘭さんにとって俺は"上司であり彼氏"ってことになるよな」
上司であり、彼氏……?
「そうですね。そうなりますよね……」
上司であり彼氏なんて、響きがなんか大人な付き合いって感じ…。
「さっきから、他人事みたいな言い方だな。そんなんで他人から見て"恋人同士"に見えるのか、俺たち」
他人から見て……って?
ハッとして周りを見回そうかとしかけたけど、あからさまにキョロキョロしてはまずいかと思い止まる。
目だけ動かして、見える範囲に人がいないことを確認して安心した。
「もう!誰かから見られているのかと思ったじゃないですか!!」
「いつ見られるか分からないだろ。ところで……蘭さん」
言いながら、2人の間の距離をジワジワと縮めてくる主任。
「は、はい……?」
ちょっと近づいただけなのに、ドキドキが止まらなくなってきた。
明らかにさっきまでとは違う雰囲気を纏っている主任が、低い声で囁くように呟いた。
「あんまり男慣れしてないようだけど、男女交際の経験は?」
なっ!なに、突然!!
「ごっ……ご想像にお任せします」
顔が沸騰したように熱い。
もちろんそんなの有るわけないに決まっているけど……。
「そっか分かった。ということは、キスも未経験ってことになるのか」