【B】箱庭の金糸雀 ~拗らせ御曹司の甘いぬくもり~
「もうっ」
傍にあった枕を光輝へと投げつける。
その枕を焦るでもなくグラスを空いた後、
ガッチリとキャッチするとそのまま真っすぐに向かってゆっくりと近づいてきて、
そのままアタシを抱きしめて口づけをした。
最初はずっと優しく降り注ぐような口づけ。
だけどそれは次第にディープなものへと変化を遂げて、
酸素を求める魚みたいに息継ぎをするタイミングを探しながら翻弄される。
ゆっくりと離れた口づけの後には、
スーっと二人を繋いでいた細い筋が消えていく。
「……こ?
光輝?……」
「いいよね」
小さく同意を求められてアタシはコクリと頷くと、
光輝はアタシの体をさっと抱きしめてベッドへと横たえた。
柔らかにキスを降らせながら、
双丘の頂をくすぐる手。
光輝が与える快楽に溺れるように、
アタシは次第に自分でもびっくりするような声が漏れ始める。
「もっと聴かせて?」
羞恥を感じて声を我慢しようとしていたアタシに、
更なる刺激で翻弄させながら、
そんなことを言う光輝。
じっとりと濡らし始める秘部。
優しく時に焦らすように触れ続けた光輝と、
ようやく一つに繋がれた瞬間、
アタシは『もう離さない』っと言わんばかりに、
彼の背中に爪を立てて真っ白になった。
光輝……やっと愛してくれたね。
アタシが手に入れた極上の君。
だから、
真梛斗みたいにアタシを独りにしないで。
……死ぬまで傍にいて……。