ディモルフォセカの涙
着せ替え人形
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実花さんと訪れた場所は、いつかのショッピングモール。----季節はもう冬で、入口付近には立派なクリスマスツリーが飾られている。ポインセチアの花があちらこちらに置かれ、店内のいたるところにクリスマスオーナメントがいっぱい飾られていて、キラキラと輝き見る者の心を躍らせる。
「かわいいね
ユウ、見て見て
あれ、素敵じゃない?」
実花さんが指差したのは、綺麗に着飾ったトルソー(マネキン)が並ぶディスプレイ。その前には、黒い布製のテープが引かれていてトルソーには近づけないようになっていた。触らないでくださいと注意明記もされている。
「一番右のワンピース
ユウに似合いそう」
ちょうど私も、その洋服に目が止まっていた。デザインがとっても素敵。----その時だった、実花さんが手を伸ばしてトルソーに触れようとした。
「ミカ、危ないよ」
「生地、触って確かめたいなぁ」
「ちょっと待って」
商品の説明が書かれたプレートには、販売しているショップの名前が記されていた。
「お店の名前、書いてある
3階だって見に行ってみよう」
「ううん、もう、いいや
面倒くさい
ユウ、あっちから見て行こう」
「うっ、うん」
「ほらっ、行こう行こう」
一目見て気に入ってしまった洋服、あの服以外はどれもこれもパッとしない。「ユウ、この服、いいんじゃない?」----実花さんは私のために、次々と洋服を見て選んでくれるけれど、どうしても欲しいとまでは思えなかった。
実花さんと訪れた場所は、いつかのショッピングモール。----季節はもう冬で、入口付近には立派なクリスマスツリーが飾られている。ポインセチアの花があちらこちらに置かれ、店内のいたるところにクリスマスオーナメントがいっぱい飾られていて、キラキラと輝き見る者の心を躍らせる。
「かわいいね
ユウ、見て見て
あれ、素敵じゃない?」
実花さんが指差したのは、綺麗に着飾ったトルソー(マネキン)が並ぶディスプレイ。その前には、黒い布製のテープが引かれていてトルソーには近づけないようになっていた。触らないでくださいと注意明記もされている。
「一番右のワンピース
ユウに似合いそう」
ちょうど私も、その洋服に目が止まっていた。デザインがとっても素敵。----その時だった、実花さんが手を伸ばしてトルソーに触れようとした。
「ミカ、危ないよ」
「生地、触って確かめたいなぁ」
「ちょっと待って」
商品の説明が書かれたプレートには、販売しているショップの名前が記されていた。
「お店の名前、書いてある
3階だって見に行ってみよう」
「ううん、もう、いいや
面倒くさい
ユウ、あっちから見て行こう」
「うっ、うん」
「ほらっ、行こう行こう」
一目見て気に入ってしまった洋服、あの服以外はどれもこれもパッとしない。「ユウ、この服、いいんじゃない?」----実花さんは私のために、次々と洋服を見て選んでくれるけれど、どうしても欲しいとまでは思えなかった。