【番外編】ないじつコンブリオ
「ハナ。あんた、靴履かんの?」
「うん……ミズカワ姉さんに、全部捨てられちゃったから、無いの」
「あんのクソガキャー!」
モリオちゃんの頭が、怒りのあまり、噴火してしまいました。
「素敵な靴、私があげる!そぉぉりゃあっ!」
先程と同じように、ステッキを大きく振りかぶりました。
すると、あら不思議!
人並みより大きなハナの足に、ぴったりな硝子の靴が!
「あ、あの、すみません。これ、ピッタリ過ぎるんですけど……あとでちゃんと脱げるん?これ」
「そんなん、いいから!間に合わんよ!わかったら、はよ走り!」
背中を押されたハナは、一気に駆け出しました。