花言葉が人をつなぐ
「……そんなことがあったのですね」

ヴァイオレットが優しく言うと、ミモザの目から涙がこぼれる。ヴァイオレットはそっとハンカチを差し出した。

「このまま……このまま、マーガレットが部屋から出てこなかったらって思うと……!うぅ〜……」

幼い子供のようにミモザは泣き始める。ヴァイオレットはミモザに優しく触れた。泣くことを無理やりやめさせてはいけない。泣くということは、とても大切なことなのだ。

涙を流すことで、人はリラックスをしたり、気持ちが落ち着いたりする。また、ストレスが軽減され安眠効果もある。

しばらくしてミモザが泣き止んだ後、ヴァイオレットは言った。

「愛していると言うことは、とても勇気がいることです。愛していると言ったマーガレットさんはとても勇敢でまっすぐな人だと思います」

そして、とヴァイオレットは言葉を続ける。紫の目はミモザの琥珀色の目を見つめていた。

「友達を心配し、相談をしに来てくださったあなたもとても勇敢な人です。そしてとてもお優しい」
< 12 / 39 >

この作品をシェア

pagetop