花言葉が人をつなぐ
ブツブツとパーシーは文句を言う。ヴァイオレットは、教師から相談を受けた時のことを思い出した。

「学校にとんでもない不良がいるんです。助けてください！もう、我々教師では手がつけられないんです！！」

ヴァイオレットが相談所を閉めようとしていた時、サルビア高等学校の教師が泣きながら飛び込んできたのだ。

授業中に寝る、サボるは当たり前。校内で平気で仲間と酒を飲み、喧嘩っ早い。学校の備品を壊したり、生徒同士のトラブルもしょっちゅう引き起こす問題児だ。

しかし、パーシーがなぜそんなことをするのか訊ねてもパーシーは何も答えてくれない。そこでカウンセラーの力を借りようとしたのだ。

「テメェみたいなのに話すことなんかねぇよ！！さっさと帰らせろや！」

パーシーはテーブルの上に足を乗せ、ヴァイオレットに文句を言う。パーシーの様子をずっと観察していたヴァイオレットは、あることに気がついた。

「パーシーさん、あなたにはご兄弟がいらっしゃりますか？お姉様か妹様が……」

パーシーの表情が驚きで固まる。当たりのようだ。
< 16 / 39 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop