セカンドラブは魔法の味
心優には春子と同じエネルギーを、幸弥は感じていてた。
会った事もない春子と心優は、もしかしてどこかで知り合いだったのだろうか?
「お父さん、心優先生なら。新しいお母さんに、大賛成だよ」
「な、何言いだすんだよ」
「お父さん、心優先生の事好きでしょう? 」
「え? 」
図星を指され赤くなる幸弥を見て、涼子はクスッと笑った。
「私も心優先生大好き! だからお父さん、絶対に引いてはダメだよ。ちゃんと、お父さんの愛で包んであげてよ」
「愛で? 」
「そう。お父さんは、いくらでも愛をあげれる人じゃない。心優先生は、ずっと孤独と闘っている人だから。お父さんの愛で、包んであげれば、ちゃんと心を開いてくれるよ」
「そうか・・・孤独と闘っているんだ。・・・それでも、あんなに優しい人なんだな」
「お父さんにしかできないよ。私、心優先生大好きだから。絶対に、心優先生じゃなきゃ嫌だよ」
涼子の言葉に、幸弥はすっかり励まされた。
「涼子、有難う。なんだか心が軽くなった」
「ねぇ、お父さん。明日は、お母さんの命日でしょう? 」
「ああ、そうだけど」
「お墓に行ってみて。お母さんが、呼んでいるから」
「お墓かぁ。しばらく行ってなかったな。分かった、行ってみる」
嬉しそうに笑っている涼子。