セカンドラブは魔法の味

 迷う気持ちがあった心優だが、結局、幸弥に押されて来てしまった。


 おしゃれな一軒家。

 2階はリビングとキッチンなどくつろげる空間が広がっている。

 
 男の人の家に入るなんて初めての心優は、リビングのソファーに座って、少し緊張した面持ちで俯いていた。

 一息つくために、幸弥は心優にお茶を入れた。


 美味しい緑茶の匂いに、心優はほっとさせられた。


「ねぇ、もうマスクとっていいよね? 」


 そう言って、幸弥は心優のマスクを取った。


 火傷の跡もすっかり消えて、綺麗な顔の心優。

 ほっそりとした面長の輪郭に、スッと高い鼻に、プルッとした唇が魅力的。

 こんなに綺麗な人なら、世の中の男がほっとかないだろうと、幸弥は思った。


「心優・・・綺麗だね・・・」

 ギュッと抱きしめてくる幸弥。


「まだ、僕を受け入れてくれないのか? 」

「・・・それは・・・」

 幸弥は心優を見つめた。

「そっか、受け入れてくれて入るんだね。でも、今ひとつ前向きになれないんだね」

「そうゆうわけでは、ないと・・・」

「じゃあ・・・どうして? 」

 見つめてくる幸弥の視線がとても熱くて、心優の鼓動が早くなってきた。

「まだ足りない? 僕の愛が・・・」

 スッと幸弥の唇が近づいて来て・・・

 そっと唇が重なった。


 ふんわりと暖かい唇が包み込んでくれて、口の中を犯してゆくのが解る。

 ふっと、心優の体の力が抜けたのを感じて幸弥はそっと支えた。  
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