セカンドラブは魔法の味
8
翌日。
ちょっとだけ遅く起きた幸弥と心優。
目が覚めて、隣にいるお互いを見ると、ちょっとだけ照れてしまった。
「おはよう、心優」
優しい幸弥の声に、心優は素直に頷いた。
「おはようございます・・・」
素直に答える心優だが、とても恥ずかしそう。
「なんだか久しぶりだよ、こうやっておはようって言い合えるなんて」
「私・・・初めてです。・・・ずっと、1人だったから」
「これから、ずっと言えるだろう? 」
「は・・・はい・・・」
照れながら答える心優が可愛くて、幸弥はギュッと抱きしめた。
夜のうちに洗濯して乾燥までさせて置いた服が乾いた。
「はい、これ。着替え乾いたよ」
綺麗にたたんである洗濯物を、幸弥が持って来てくれた。
「すみません・・・有難うございます」
洗濯が乾く間、心優は幸弥のシャツを借りていた。
幸弥のシャツを着ても、背の高い心優にはちょっと短めのワンピースのようで。
恥ずかしいと言って、足を隠すために毛布をかけていた。
「ねぇ、買い物行かない? 」
「買い物? 」
「うん。色々と買いたい物あるし」
「私も、一緒に行くんですか? 」
「勿論だよ。一緒に行って、選んでほしいから」
一緒に買い物に行く。
そんな事、したことないから・・・。
心優は初めての事にちょっとドキドキしてしまった。