セカンドラブは魔法の味
「心優。何だか、目立ってるね」
「・・・すみません。恥ずかしくて・・・」
「大丈夫だよ。心優はとっても素敵だから、みんな見ちゃうんだよ」
手を繋いだまま、幸弥は化粧品売り場に心優を連れてきた。
化粧品を見て回り、化粧品売り場の店員さんに心優のメイクを頼んでみた。
「綺麗なお肌をしてらっしゃいますね。いつも、お手入れちゃんとしているんですね」
「あ、いいえ何もしていません・・・不規則な生活なんで・・・」
「え? 全然そうは見えませんよ」
話しながら、心優にメイクをしてくれる定員さん。
それほど濃いメイクではなく、自然なメイクでほんのり赤い口紅を塗ってもらった。
それだけでも、心優はとても輝いている。
鏡に映った自分の顔を見て、心優自身も驚いている。
メイクもしてもらって、服も買って。
心優はどこから見ても、可愛くてキュートな女性に仕上がった。
一通り回って、幸弥と心優はカフェで一休み。
2人が座っていると、他のお客さんが注目している。
「・・・あの・・・。有難うございます、こんなに素敵なお洋服。私、ワンピースなんて着た事なくて。メイクなんて、することも考えたことがありませんでした」
「それだけ一生懸命だっただけだよ。これからは、もっと、自分の事沢山見てあげれるだろう? 」
「はい。多分・・・」
心優はそっと幸弥を見つめた。