セカンドラブは魔法の味
「貴方が・・・一緒にいてくれたら・・・見れると思います・・・」
「心優・・・」
幸弥はそっと微笑んで、鞄から箱を取り出した。
それは指輪のケースだった。
「心優。正式に申し込みします」
ケースをあける幸弥。
そこには輝くダイヤモンドの指輪が輝いていた。
「心優。僕と結婚して下さい」
胸がいっぱいになり、心優の目が潤んできた。
「・・・はい・・・」
潤んだ目で幸弥を見つめて、心優は返事をした。
幸弥はそっと心優の左手をとり、中指に指輪をはめた。
サイズはピッタリで、綺麗なダイヤモンドが輝いている。
「有難う、心優。一緒に、幸せになろう」
「はい・・・」
素直に答える心優は、とても可愛くて。
幸弥も感無量になった。
夜になり。
幸弥と心優が家に帰って来ると、涼子が帰ってきていた。
「お父さん、お帰りなさい」
涼子はすっかり普通に歩けるようになっていた。
「ただいま涼子。遅くなって、ごめん」
「ぜんぜん構わないよ」
涼子は心優を見た。
すっかり可愛くなっている心優を見て、涼子は嬉しそうに笑った。
「先生、とっても可愛くなったね。嬉しい」
「・・・有難う・・・」
涼子は心優の傍に行き、ギュッと抱き着いた。
「先生。お願いがあるの」
「え? 」
「あのね、私のお母さんになって欲しいの」
「あ・・・」
「ん? あれ? もう、結婚決まったの? 」
「え? 」
涼子は幸弥を見た。
幸弥はそっと頷いた。
「なーんだ、そうだったんだ。良かった。お父さん、奥手だからまだ言えてないんじゃないかって思ったんだよね」
「・・・涼子ちゃん。・・・私で、いいの? 」
「いいに決まっているじゃない。先生じゃないと、絶対ダメだもん」
涼子にも歓迎され、幸弥と心優の結婚は無事に決まった。