セカンドラブは魔法の味
休みの日は、涼子は心優と一緒に買い物に行くことが楽しみで、買い物から帰ると一緒にご飯を作ったり、おやつを作ったり。
親子の様で姉妹にも見える、涼子と心優。
その為涼子は心優の事を「お姉ちゃん」と呼んでいる。
学校では「お母さん」と呼んでいるが、家では「お姉ちゃん」と呼んでいて。
なんとなく不思議な家族のように思えるが、幸弥はそれでも構わないと言っている。
今日は結婚式の前祝いをしようと、タワーマンションに呼ばれた幸弥達。
「いらっしゃい」
満面の笑みで迎えてくれた茜と秋斗。
お爺さんとお婆さんになっている2人だが、随分若々しくて、とてもそんな風には見えない。
結人と遥香も心優を大歓迎してくれた。
「初めまして、弟の北斗です」
現在社長になった北斗。
20代の頃よりは貫禄がでてきたが、まだまだとても若々しい。
「初めまして、妻のトワです」
北斗の隣に並んでいるトワを見ると、何となくとても暖かく護られている感じを受けて、心優は安心させられた。
「あれ? 今日は羽弥斗は? 」
幸弥が見渡して言った。
「羽弥斗は遅くなるって言ってたよ。なんか仕事が押しているって、言ってたから」
北斗が答えた。。
「そっか、大変だなぁ」
「さぁ、2人共座って」
茜が幸弥の椅子を引いてくれた。
「どうぞ、心優さん」
トワが心優の椅子を引いてくれた。
だが・・・
左手だけで椅子を引いてくれるトワを見て、心優は違和感を感じた。