大切なもの~色んな絆~
突然静は目を見開いて駆け出して行った。
その後を俺も追いかけるように。
今の俺には静のことも璃瑶のこともわからなかった。
ふたりには誰にも言えねぇ秘密はあるんだろうとさえ思っていた。
そして、璃瑶を見つけたのはどこか、空き荒れた荒地だった。
血のついた服に刀。
普通の人とは思えなかった。
目は闇そのもので、虚ろだった。
俺は青ざめるしかなくて、
それでも静は璃瑶の腕を掴んでいた。