Sky (変更可能性アリ)
願い
「そういやなんで"人間"になりたいんだ?」
先輩の唐突な問いかけに俺は、視線を膝の上に置いたコンビニ弁当から先輩へと写す。
翌日の昼過ぎ。俺のお気に入りスポットである会社の屋上で先輩と昼食をとっていた。
俺ら死神は人間の社会人と同じようにそれぞれ会社に属している。つまり俺の言うお気に入りスポットの屋上とは自分の属する会社の屋上のことだ。
立ったままフェンスから地面を歩く人をぼんやりと見下ろして昼食と言って飲んでいるトマトジュースを手にしている先輩に、俺は視線をまた弁当箱に移しながら答える。
「えー…別にそんな大きな理由とかじゃないですけど…単純に俺ら死神は不老不死。歳はとらないし何があっても死ぬことはない。けど人間は歳だってとるし1回命を落としたら全ておわり。その―…スリル?的なのを味わってみたいなぁって思ったからです」
「そうか…」
「それとまぁ、"誰かのために生きてみたい"ってのもありますかね。ちょっとそういうの、カッコよくないですか?」
俺の漠然とした答えを聞いた先輩は、手にしていた紙パックのトマトジュースをストローで吸い上げる。
「その、あとに出てきたやつはお前らしい答えだな」
「え、ちょっとそれどういう意味ですか!?」
俺の問にククッ、と笑いをこぼしたあと先輩はふと視線を遠くに向ける。
そんな先輩の横顔を横目で見ながら唐揚げを咀嚼し終えた俺は、ペットボトルのお茶を1口飲んでから先輩に尋ねてみる。
「先輩は?特権、何に使うんですか?」
先輩の唐突な問いかけに俺は、視線を膝の上に置いたコンビニ弁当から先輩へと写す。
翌日の昼過ぎ。俺のお気に入りスポットである会社の屋上で先輩と昼食をとっていた。
俺ら死神は人間の社会人と同じようにそれぞれ会社に属している。つまり俺の言うお気に入りスポットの屋上とは自分の属する会社の屋上のことだ。
立ったままフェンスから地面を歩く人をぼんやりと見下ろして昼食と言って飲んでいるトマトジュースを手にしている先輩に、俺は視線をまた弁当箱に移しながら答える。
「えー…別にそんな大きな理由とかじゃないですけど…単純に俺ら死神は不老不死。歳はとらないし何があっても死ぬことはない。けど人間は歳だってとるし1回命を落としたら全ておわり。その―…スリル?的なのを味わってみたいなぁって思ったからです」
「そうか…」
「それとまぁ、"誰かのために生きてみたい"ってのもありますかね。ちょっとそういうの、カッコよくないですか?」
俺の漠然とした答えを聞いた先輩は、手にしていた紙パックのトマトジュースをストローで吸い上げる。
「その、あとに出てきたやつはお前らしい答えだな」
「え、ちょっとそれどういう意味ですか!?」
俺の問にククッ、と笑いをこぼしたあと先輩はふと視線を遠くに向ける。
そんな先輩の横顔を横目で見ながら唐揚げを咀嚼し終えた俺は、ペットボトルのお茶を1口飲んでから先輩に尋ねてみる。
「先輩は?特権、何に使うんですか?」