少女と、宇宙人。
綾菜の髪は、日本人離れした金髪。
ガラスのように、澄んだブルーアイが印象的で、女子アナでも魅了される、美しさだった。

『綾菜ちゃんですか?』

『………はい』


綾菜は元気なしに答えた。


『宇宙人さんはどこですか?』

『宇宙人だなんて、言わないでよ!』


突然、綾菜が怒鳴った。


「フッ…」


先ほどの男の前で、それとは対照的に痩せ細った男が、冷や汗を流しながら立ちすくんでいた。
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