少女と、宇宙人。
『いっ…、以上…!綾菜ちゃんとポールちゃんでした…!』


最後の方に声が裏返ったが、気にはしなかった。いや、する余裕がなかった。


「い…、いかがでしょうか…?」


先程から、止めどなく冷や汗を流す男が、細々と消えそうな声を出す。


「うむ。なかなか“らしく”やってくれた。あの女子アナも女優だな」

「お誉めの言葉、光栄だわ」


ギィッ、とドアが開き、胸元がザックリと開いた、真っ赤な服を着た女が入ってきた。
先ほどの、女子アナだ。
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