高校生マフィア
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「卓真」

2階へ上がらせてもらって、卓真の部屋のドアをノックした
すると、すぐにドアが開いた
少しだけ顔色の悪い卓真が出てきた

「…うぃっす」
「…大丈夫かよ;」
「いやー…俺、昨日あんま寝れなかったし;」
「見れるか?」
「ぁあ、うん…」

弱々しくノートパソコンを開いて俺に渡した

「それ、その…サイト」

卓真が指差したサイトの名前をクリックした

「これか…」

カチャッ

ページの開く音の次の瞬間、画面いっぱいに黒い背景に…ドイツ語
そして、何枚もの写真――

「ぅ…ッ」

両手で口を押さえた

「おっと…」

卓真が慌てて床に落とされそうになったパソコンを受け止めた

「……ッ…ん…」

胃の中の物が逆流しそうだ

「トイレ…突き当たり、右」

その言葉を聞き終わる前に部屋を飛び出した
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