高校生マフィア
「ッ!?」

バッと振り返ると、黒いパーカのフードをかぶって顔は見えないけど、明るい茶色の髪が見えた
春樹が、黒くブリーチする前の明るさくらい

やば……
最後の最後に見つかっちゃった…

「あーあ」

真っ黒のフードの中から、赤い瞳があたしの背後のパソコンを見た
さっきまで青い背景だった巨大画面が、今は黒い背景に白の文字が映し出されていた
ハッキング完了―

「ハッキングされちゃった。【mattina】には凄いハッカーが居るみたいだね」

どうしよう…
マイクからは雑音しか聞こえないし、あたしの後ろには逃げ道なんて無い

ゆっくり、黒いフードの人がポケットに突っ込んだ手を出した
右手には―黒光りする一丁の銃


ドクンッ


心臓が鼓動(こどう)した

殺される――!!!!




ダンッ!!

「――ッ!?」

次の瞬間、背中に物凄い痛みと
目の前には茶髪と赤く光る瞳

「どうしよっか。この可愛い密偵さん」


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