高校生マフィア
「……かったるい…」

道を歩きながら呟いた。

「すいません」
「…はい?」

いきなり後ろから話しかけられて、振り返った。
私よりも相当背の高い大人の男が立っていた。顔は結構いい方で、笑顔が【いい人】のイメージを私に浮かべさせた。
でも、服装といい髪形といい、ホストっぽい。
髪は黒いけどワックスか何かで立ててあって
着ているスーツはいかにも高そうで、黒のジャケットに紫のシャツ
それでネクタイは白くて

ホストよりも…ヤクザ

「何か…?」
「君、藁間 雪姫さん?」

何でこの人、私の名前なんて知ってるんだろう。
確かに母にパーティに強制連行されて名前は色んな人に知られているけど。
こんな若くて金持ちそうな人、見たこと無い。私が覚えていないだけなのかもしれない。

「はい…そうですけど…母か父のお仕事関係の方ですか?」

少しだけ作り笑いを浮かべた
すると、ホストのような彼は綺麗な微笑を浮かべた

「いや…俺は雪姫さん達に話があってね」

は?
私、こんな人本気で知らない。
それよりも

「すみません…「達」とは…?」
「ああ…」

「高城 爽樹さんとはお友達ですか?」
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