高校生マフィア


「うーあー。暇だー」
「さっきからそればっかだぞ」

俺の隣を空手着を持って歩く陸が笑った
放課後、帰宅部の俺はバド部所属と空手部所属の春樹と陸と分かれて1人で帰る
慧と帰ってもいいんだけど…家の方角違うし

「なあー。陸、部活サボらねえー?」
「いやー。俺、空手部サボってもどうせ道場に強制連行されるだけだしなー」
「陸…大変だね…」

笑って下駄箱の所で陸と別れた
外に出ると、もう夏はとっくに終わって、秋が深まっていた

「うわ、外暗っ」

あーあ。これじゃ1人で遊べないし
ってか1人遊びとか寂しいな

「………暇だー。暇だ暇だ暇だ…」

何か買い物行きてぇなー
あ、こないだテストの結果よかったし(慧には及ばないけど)
新しいパソコンでも買うかなー
ライムグリーンの。カラフルなノートのヤツ
あーでもケータイも変えたいし服だってダウンベスト欲しいし

「あ、何かマジでダウンベスト欲しくなってきた…」

いいの無えかなー
カッコイイカンジの。黒でフード付いてるの

「あの、すいません」
「はい~?」
< 20 / 170 >

この作品をシェア

pagetop