高校生マフィア
「うっわー…マジで暗…」

校舎を出ると、真っ暗な空が広がっていた
体育館の2階には、まだ電気が点いていた
爽樹、大丈夫かな
俺達と同じ方面のバド部って居たっけ?

「…まあ、いざとなったら女好きの春樹が送ってくれるよなー」

そーだそーだ
それに、新人戦の練習に集中して頑張ってもらいてぇし
今年の新人戦は優勝するって燃えてたもんなあ



「………何か、心配だな……」

って、春樹、自分で思っといてアレだけど
アイツ女好きじゃねーか!!
まさか爽樹にも手出したり…?

「いやいやいや…爽樹に限ってそんな…」

俺の幼馴染に限ってそんなことは…
それに春樹、チャラく見えて(チャラいけど)ちゃんとしたヤツだし…根は

「うん。大丈夫…大丈夫だぞ陸…」

って何を俺はさっきからブツブツ言ってんだ
そんなに爽樹が心配か
だったら引き返せよ

「あー…どうすっかな…」

校門の前で立ち止まって行ったり来たりウロウロしていると、肩をとんとん。と叩かれた

「はいッ!?」

かなりビクついて振り返った
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