高校生マフィア
「じゃあねー陸!今日はごちそうさまっ!!」
「んーん。何か海も喜んでたし」
夕飯の後、家の外に爽樹と2人で出た
「あー…何かいつもより憎たらしかった」
「それは海がテンション上がってんだよ」
「あ、でも可愛かったよ?」
「可愛いー?…女子の趣味は分かんねーや」
爽樹が小さく笑った
「――あ、陸」
「ん?」
「あの…さ」
爽樹が、口ごもって足元を見た
「えっと…」
「何だよ?」
「その……」
爽樹が、顔を上げた
「陸…何か…大変なことってか…あたしに…何か、隠してない…?」
「え…?」
「いや…えっと…ね、何か、そんな気がしただけ…みたいな?」
爽樹、何か知ってる?
それとも…爽樹も、話しかけられたのか?
「え、いや…別に無ぇよ?」
「…そっか!じゃ、いいや!明日も朝練?」
「…ぁあ、うん」
「じゃあ、あたしもだから起こしに行くね!…ってか起きてようね?」
「あー…多分、難しい」
「はいはーい!じゃーねー!お休みー!」
「おー!」
片腕を振って爽樹を送った