高校生マフィア

雪姫

「雪姫ーっ」

昼休み、机の中に教科書をしまっていると、廊下から爽樹の声がした。
顔を上げると、弁当箱を抱き締めて満面の笑みで私に笑いかける爽樹が居た。

「お昼食べよっ!」
「ちょっと待ってて」

急いで鞄から弁当箱と箸を出して教室を出た。

「どこで食べる?」
「何処でも」
「じゃー屋上に決定ー!!」

屋上…よく春樹と一緒になって五月蝿いからあまり好きじゃないけど、面倒なので言わずに頷いた。
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