高校生マフィア

卓真

「うお!やべぇっ!!」

バタバタと階段を降りながら、ベルトをかちゃかちゃと絞めた
玄関に直行してスニーカーを履いていると、キッチンから母ちゃんの声がした

「卓真ー?出かけるのー?」
「あ、うん。行って来ます!!」
「ご飯はー?」
「ちょ、時間無いからいいやっ!帰ってきたら一緒に食べるから!!」

とんとん。と靴をつま先を鳴らして外に出た

「よし…行くか」

場所は、学校の近くの廃ビルだっけ

パソコンとケータイの入ったバッグを肩にかけた
ウォレットチェーンを付けた財布をジーンズのケツポケットに押し込んだ

さて、電車に間に合うでしょーか?

その前に、慧の家も行かないと!!




「遅い」
「わ、慧!!」

俺が駆け出すと、俺の家のお隣さんの家の門にもたれた慧が居た

「おー迎え来てくれたんー?」
「お前、遅刻常習犯だろ」
「慧君やっさしー」
「五月蝿い。行くぞ」

俺が慧の隣に並ぶ前に、走り出してしまった
俺も、慧を追いかけて走り出した
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