高校生マフィア
「…爽樹も、来たの」
「うん…」

少し下を向いて頷く爽樹
静かに陸の隣に移動して小声で話した

「…どうして一緒に来たの」
「いざとなったら、俺が皆を護るから大丈夫だって…」
「…ふん」

一歩後ろへ下がって爽樹の隣に立った
私は、ケータイの電波が警察の父の部隊と繋がっているから、いざとなったら大丈夫
陸が本気で護るべきは、何も知らずに来た爽樹だ



ばたん。と背後のドアが閉まった
6人全員が、バッと一斉に振り返った

ドアの前には、穏やかな笑みを浮かべた、黒いスーツの男―


「皆、来てくれて有り難う」
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