高校生マフィア

爽樹

「じゃ、俺もーっ」

「え…!?」

顔を上げた
春樹が腕を頭の後ろで組んで笑っていた
さも当たり前のことみたいに。いつも部活で
「じゃ、日曜も部活なー!」みたいな
思いつきのアイデアをパッと口に出したみたいな

そんな軽く…?
マフィアって、犯罪する人達なんだよ?
協力すれば、命を落とすかもしれないのに…
普通の高校生がマフィアに協力するなんて…

「何かすっげー!じゃー俺頑張っちゃうよ!?」
「…随分と簡単に決められるんだね^^;」
「まぁ、俺この前ノリで「はい」って言っちゃったし!それにー、俺の予想だと慧が戦略家になんですよ。慧が考えた作戦なら間違い無いっしょー!」

春樹のシリアスな雰囲気を跳ね飛ばす元気な声につられたのか、陸と卓真も顔を上げた

「じゃ、俺はハッキングだねー」
「あ、俺、人殺しはしませんよ?」
「え…っ」

陸まで…
だって、危険なんだよ?
なのに協力するの?

「……っ」



「爽樹」

隣から、小さな雪姫の声
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