高校生マフィア
「え…!?」
「早速…」

すっげぇ早速ですね。そりゃあ
俺達、どうやらマフィアデビューするみたいだ
動揺する俺達を見てボスがにこっと笑った

「大丈夫だよ。皆が全力で潰しに行けば簡単に潰せるから」
「でも、俺達まだ何も…」

陸が呟いた
表情が苦しそうだった
そりゃ、多分陸は、この中で1番嫌な仕事を背負ったんだしな

「マフィア相手に仕事するのは心配でしょうがないと思うけど、それは慣れるしか無いんだ。サポートは今回はたくさんするから、頑張って」


ぱら。と手に持っていた書類をめくった

「情報収集は、これからは爽樹ちゃんにお願いするけど今回は俺から情報提供するね。名前は【レッゾファミリー】。本拠地がアメリカにあるマフィアだね。今回は3人の幹部が部下を30人連れて日本に来たんだ。目的は、この日本支部を襲撃すること」
「「「「襲撃…!!!!」」」」

え、じゃあ、早くも俺達ピンチ?
その危機を俺達に任せて大丈夫なの??

「レッゾのボスは先週敵対するファミリーに射殺されたばかりだから新しいボスが決まってないんだ。だから今回日本に来た幹部3人を捕らえれば簡単にレッゾファミリーは潰される」
「それ…俺達が?」

春樹が笑顔を引きつらせて言った

「うん。そう。君達の初仕事。資料は慧君に渡しておくね」

もう一度、にこっと笑って資料の書類を慧に渡した

「でも、レッゾも無謀だよね。こんな優秀な6人が俺の部下なんだから。すぐに息の根を止められるのに。わざわざ日本に来るなんて自殺行為だよね」

うわぁ…笑顔で怖いこと言ったよ…
【自殺行為】とか…
つーか、【射殺】…とか普通に言ったよ!!笑顔で!!

「どうかな。できる?全ての指揮は慧君に任せるよ」

指揮権を与えられた慧は、しばらく黙り込んで

「……分かりました。期限は」
「う~ん…襲撃予定日によるけど。襲撃の3日前くらいには」
「…分かりました」

低い声で頷いた

「じゃあ、よろしくね」

ボスさんが俺達に向き直った

「今日は有り難う。明日から行動開始。今日は解散しよっか」
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