高校生マフィア
バタッ
外に出ると、車の開く音がした
「!!」
「あれ、何ー?」
パソコンを開いた卓真が声を上げた
そこには、俺達が部屋を出るときには中に居たボスが黒い車のドアを開けていた
「送るよ。ここから皆の家まで1時間はかかるからね」
「有り難うございます」
俺、卓真、陸、春樹の順番で車に乗り込んだ
「さっ、俺は何をすればいーのかなー?」
座った途端、指をパキパキと鳴らす卓真が俺に聞いた
「慧、俺はどこをハッキングすればいーの?」
「…とりあえず、このレッゾファミリーのメインコンピュータに入り込めるか?」
「やってみる!」
卓真がバッグの中からフレームの無い眼鏡を出した
眼鏡のレンズに映るパソコン画面には、俺には全く分からないアルファベットと数字の羅列(られつ)が続いていた
卓真の目が細くなった
「………」
顔も何も動かず、指だけが恐ろしい速さでキーボードを叩いた
「………入れた!」
「幹部のスケジュール。部下の名前、特徴…盗める情報は全て盗んで、できればアジトに入るパスワードも見つけて欲しい」
「ちょ…分かった…多いね~」
「悪い」
「別に大丈夫…だと思う」
卓真が無言でキーボードを叩き続けている横で、俺はケータイで藁間の番号を探した
2コール目で、声が聞こえた
《…もしもし》
「藁間か?」
《そうだけど》
「卓真が今、レッゾファミリーのメインコンピュータをハッキングしてる。藁間の部屋にパソコンはあるか?」
《あるよ》
「だったら、卓真がハッキングした内容を藁間のパソコンに送る。保存しておいてくれるか」
《自分のパソコンに送ればいいんじゃない》
「俺のは…先週壊れた…」
こんなときに役に立たねぇなんて、使えねぇな…
《…分かった》
プツ。と通話が切れた
「卓真。ハッキングした内容を藁間のパソコンに送れるか?」
「ぇえ…んぁ…ぁあ。うん。多分」
カタカタカタ……
卓真の手元を見て思った
こいつは、間違いなくその道のプロにも引けを取らない
外に出ると、車の開く音がした
「!!」
「あれ、何ー?」
パソコンを開いた卓真が声を上げた
そこには、俺達が部屋を出るときには中に居たボスが黒い車のドアを開けていた
「送るよ。ここから皆の家まで1時間はかかるからね」
「有り難うございます」
俺、卓真、陸、春樹の順番で車に乗り込んだ
「さっ、俺は何をすればいーのかなー?」
座った途端、指をパキパキと鳴らす卓真が俺に聞いた
「慧、俺はどこをハッキングすればいーの?」
「…とりあえず、このレッゾファミリーのメインコンピュータに入り込めるか?」
「やってみる!」
卓真がバッグの中からフレームの無い眼鏡を出した
眼鏡のレンズに映るパソコン画面には、俺には全く分からないアルファベットと数字の羅列(られつ)が続いていた
卓真の目が細くなった
「………」
顔も何も動かず、指だけが恐ろしい速さでキーボードを叩いた
「………入れた!」
「幹部のスケジュール。部下の名前、特徴…盗める情報は全て盗んで、できればアジトに入るパスワードも見つけて欲しい」
「ちょ…分かった…多いね~」
「悪い」
「別に大丈夫…だと思う」
卓真が無言でキーボードを叩き続けている横で、俺はケータイで藁間の番号を探した
2コール目で、声が聞こえた
《…もしもし》
「藁間か?」
《そうだけど》
「卓真が今、レッゾファミリーのメインコンピュータをハッキングしてる。藁間の部屋にパソコンはあるか?」
《あるよ》
「だったら、卓真がハッキングした内容を藁間のパソコンに送る。保存しておいてくれるか」
《自分のパソコンに送ればいいんじゃない》
「俺のは…先週壊れた…」
こんなときに役に立たねぇなんて、使えねぇな…
《…分かった》
プツ。と通話が切れた
「卓真。ハッキングした内容を藁間のパソコンに送れるか?」
「ぇえ…んぁ…ぁあ。うん。多分」
カタカタカタ……
卓真の手元を見て思った
こいつは、間違いなくその道のプロにも引けを取らない