高校生マフィア

爽樹

「じゃあね」
「うん!今日は何か…雪姫に感動しちゃった」

駅の前で雪姫と別れる前、雪姫に言ってみた
本気で雪姫に感動したんだよ
ってゆーか…迷惑かけちゃったって…
すると、雪姫がフッと笑った

「別に。何もしてない」

あ、雪姫って優しいなぁ
時々、とっても思うときがある
いつもはクールで冷たいイメージだけど、時々はっとするくらい優しい
友達を大切にしてくれる

「うん…ありがと」

嬉しくなって、満面の笑顔でお礼を言った

「…そのワンピース、可愛いね」
「えっ?」

いきなり、雪姫があたしの着てるワンピースを指差した

「あ、これ?渋谷で買ったの」
「ふぅん。爽樹には似合うね。羨ましい」
「雪姫なら何でも似合うよ!可愛い系もクール系もロック系も!!」

また、静かに雪姫が笑った

「…今度、一緒に買い物行こうか」
「うんっ!!あたし、雪姫にめちゃめちゃ姫系の服選んであげる!」
「それは断る(笑」

あ…雪姫が笑いを含んで答えた
久しぶり。雪姫の微笑以外の笑いを見たの
やっぱり可愛い。キレイ。美人
でも、1番思うのは、その笑顔はとっても優しいってこと

「じゃあ、それまでにお金貯めとかないと!いーなぁ雪姫はお金持ちで!」
「私はそんなに服に金は費(つい)やさないよ」
「うっそー。そのベスト、雑誌で見たけど結構高かったじゃんー」
「そうかな」
「いーなぁっ」

あたしが言うと、雪姫が片手を上げた

「電車」
「あっ…来ちゃうね!ごめんね!」
「いいよ。ばいばい」
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