高校生マフィア
「え、爽樹、いつの間に!?」

つか、爽樹は一足先にマフィアデビュー果たしちゃったよ!!
あ、卓真と慧もか

慧が1つ溜息をついて、右耳にかけた小さなスピーカーに呟いた

「高城、バカなことしてないで帰って来い」

画面の向こうの爽樹が小さく頷いて画面から消えた

「慧…これ、何だよ?」

陸が卓真のパソコンの画面を指差した

「高城に盗聴器と小型カメラを会議室に仕掛けてもらった。これで相手の動きは俺達に丸聞こえだ」
「どっから手に入れたんだ…」
「ボスに貰った」

…やっぱマフィア
つーか慧も盗聴器を普通に仕掛けるとはなぁ…

「それにしても」

姫がぽつり。と言った

「マフィアと会ったことも無い爽樹が忍び込めるなんて、どんなセキュリティしてんだか」
「確かに…」

爽樹が運動神経いいとはいえ、マフィアのアジトが拍子抜けするくらいセキュリティ甘いんだなぁ…

「入り口のパスワードさえ手に入れれば誰でも入れる…ボスが言ってた通り、俺達が相手でも簡単に潰せそうだな」

「「「……」」」

眼鏡を上げながら普通に言った慧を見ながら、俺、陸、卓真の3人は硬直(こうちょく)した
え?慧ってそんな攻撃的なキャラだっけ?あ、マフィア体質?(笑

「で、でも確かに、こんな簡単に敵を中に入れてくれるなんて凄いよな」

卓真がキーボードを叩き始めた
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