「ひねくれモノめッ!」
私達はそれ以上対応のしようがなく、ひとまず帰宅する事になった。
のそのそと家に着き、とりあえずシャワーを浴びる。
今思えばあの会社、いわゆるブラック企業ってやつだったのかもしれない。
休みは週一あればいい方で、給料も低い、休憩時間もない。
アレ?なんで私こんな会社のために頑張ってたんだ?
こんなことなら、あのクソ上司をセクハラで訴えれば良かった。
同期と一緒に会社を辞めてしまえば良かった。
部下を甘やかさず、もっと上手く立ち回れば良かった。
なんで。
なんで私が。
頭の中にはそればかり。
耳にはシャワーの音しか聞こえない。
頭が、重くなった気がした。
「考えるの、やめよ。」
お風呂場を出て、着替えもそこそこに、髪も乾かさずにベッドに倒れ込んだ。
有情な事に、眠気は直ぐにやってきてくれた。