死者の音〜最期のメッセージ〜

「霧島さん、隣に座ってもいいですか？」

大河が訊ね、藍は「ええ、大丈夫よ」と微笑む。大河が嬉しそうに座り、如月刑事が顔を顰める。

「お腹空きましたね〜。霧島さん、何を食べますか？」

大河が藍に訊ねる。藍は「どうしようかしら……」と迷った。お寿司を食べるのは久しぶりだ。新鮮な魚はどれもおいしそうに見える。

「マグロ、うまいぞ」

如月刑事が言うと、大河はムッとしたような表情に一瞬なり、「俺のオススメはアオリイカです！」と言う。

そして、大河と如月刑事は睨み合う。その三角関係を少し離れた席に座った朝子たちは見守っていた。その刹那、原刑事が言う。

「俺のオススメは真鯛ですね。さっぱりしていておいしいですよ」

藍は原刑事を見て、「なら、真鯛にしようかしら」と言って注文する。原刑事は怖い顔をした大河と如月刑事、両方に睨まれることになった。

その後は、タコやいくらなどのおいしいお寿司を食べながら会話を楽しむ。時々、如月刑事と大河の間で火花が散った。