不良様の愛は甘い
あ!サイダーが!!
「あたしらヤッた仲じゃん。ねぇ、いいでしょ?」
私の腕からサイダーが抜け落ち、いい感じの雰囲気プンプンなのに転がるサイダーは雨宮恋二のつま先にぶつかり止まる。
そのせいで、雰囲気はぶち壊す。
もう、ヤダ………。
サイダーは落ちて転がるは、雰囲気ぶち壊すは、雨宮恋二の足元にサイダーはあるわ。
もう、このまま何もなかったように走り抜けてやろう。
「ん。落としたぞ」
何拾って渡してくれてんだ!ありがたいけどさ!
ここは空気読もうよ!読んでない私が言うのも変なんだけどさ!
「どうも………」
ちょっと砂のついたサイダーを雨宮恋二から受け取り、今度こそ去ろう!